第四回 「ドメーヌ・ド・ペコラ フォンテーヌ・デュ・ルール」「 ロゼ・シラー」
第四回
ドメーヌ・ド・ペコラ
「フォンテーヌ・デュ・ルール」
「ロゼ・シラー」
日本でのワイン選びにおいては、“ロゼ‟というと、少し避けられる傾向があるように思います。白でもなく、赤でもない、いわばどっちつかずのワイン、というイメージが強いからでしょうか。
ところ変わって本場フランス。街中のスーパーマーケットに足を運んでみてびっくりするのは、ロゼの販売面積が白ワイン、赤ワインよりも広い事。フランスではどっちつかずのワインではなく、オールマイティのワインと捉えられます。
お昼のレストランのテラス席を眺めてみれば、サーモンのムニエルにチキンポワレ、クスクスのサラダにブイヤベース、トマトソースペンネ。多くの料理が載るテーブルには、必ずと言っていいほどロゼワインが寄り添っています。
今回紹介するのは、バラジュックでドメーヌ・ド・ペコラが醸す2種類のロゼ。このドメーヌでは、環境に配慮したワイン造りが進められています。
フォンテーヌ・デュ・ルールは、サンソー、グルナッシュ、シラーの3種のブドウを使用した、明るい色合い。料理との相性などは気にせずにワイワイと楽しめるカジュアルなタイプで、オールマイティという言葉が相応しいロゼワインです。
一方のロゼ・シラーは、100%シラー種を使用した本格派。色合いは透明感を保ちつつも、濃い色素を見て取れます。赤ワインを造るブドウでロゼを醸している贅沢な仕様で、肉料理などにも是非合わせて頂きたい一本です。もちろん、魚料理にも抜群の相性。その味わいの幅を存分に見せつけてくれるロゼワインです。
ドメーヌ・ド・ぺコラ 「フォンテーヌ・デュ・ルール」
ドメーヌ・ド・ぺコラ 「ロゼ・シラー」
【堀澤和弘(ソムリエ)】
大学時代からワインの道を志す事を決意し、卒業論文は「ロマネ・コンティ」をテーマに書き上げる。大学卒業後、青山の伝説のワインバーで修業を積み、その後酒販店で研鑽し渡仏。ロワールにて1年間の栽培・醸造の勉強、1年間のパリでの生活後に帰国。東京のワインショップに店長として6年間勤務後、現在のグラムスリーワイン事業部を担っている。グラムスリーにてワインの輸入を手掛ける事で、ゼロからブドウが出来、ワインとなって口に入るまでのワインの流通の過程すべてを経験。ワインの造り手から消費者までの道のりを知り、いろいろなアプローチにてワインの楽しみ方を訴求し続けている。