第一回 「ペルル・グリーズ」

今月から「フランスの美しい田舎と小さな村ワイン」というテーマで「かもめの本棚」さんとの連載が始まりました。フランス在住木蓮さんによる「フランスの美しい田舎」を巡るエッセイとmoullaソムリエ堀澤によるムラビトコラムを連載でお届けします。木蓮さんのコラムはこちらからご覧ください。

 

第一回

ロゼスパークリングワイン

「ペルル・グリーズ」


通常、ロゼワインは鮮やかな色合いを売りにするため、透明なボトルに詰めることが多いのですが、この「ペルル・グリーズ」のボトルはグリーン! ロゼ特有の美しいピンク色がなくても、多くのファンを獲得しているこのワインの魅力は、やはり完成された味わいなのだと感じます。発酵途中のワインを瓶詰めにし、残りの発酵を瓶の中で行うメトッドリュラル(田舎方式)による穏やかな泡立ちに、苺やチェリーのような優しく酸のある味わいが閉じ込められ、口の中で一気に広がります。その酸味も、ただ酸っぱいのではなく、旨味が一緒に乗っかった酸味なので、味わいはフルーティかつ重厚。そして余韻には、ロゼ特有の懐かしいキャンディを舐めたような味わいが広がり、ノスタルジーな気分にもなります。

「グリーンのボトルからロゼが出てくる」というサプライズ。グラスに注ぐとまるで一輪の薔薇の華のよう。いつもの仲間との楽しい時間に、華やかさ添えてくれるはずです。

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ペルル・グリーズ

堀澤和弘(ソムリエ)】

大学時代からワインの道を志す事を決意し、卒業論文は「ロマネ・コンティ」をテーマに書き上げる。大学卒業後、青山の伝説のワインバーで修業を積み、その後酒販店で研鑽し渡仏。ロワールにて1年間の栽培・醸造の勉強、1年間のパリでの生活後に帰国。東京のワインショップに店長として6年間勤務後、現在のグラムスリーワイン事業部を担っている。グラムスリーにてワインの輸入を手掛ける事で、ゼロからブドウが出来、ワインとなって口に入るまでのワインの流通の過程すべてを経験。ワインの造り手から消費者までの道のりを知り、いろいろなアプローチにてワインの楽しみ方を訴求し続けている。

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