第二回 「ドメーヌ・ド・カバス ジゴンダス」
第二回
赤ワイン
「ドメーヌ・ド・カバス ジゴンダス」
華やかなラベルが印象的な、ドメーヌ・ド・カバスの「ジゴンダス」。“ジゴンダス”というワインは、一般的にはパワフルさと、むせるような果実味が前面に出た男らしさが特徴的です。そのため、荒々しいイメージがあり、飲み疲れる印象を持たれがちですが、こちらのジゴンダスはそれとは違い、とてもスパイシー&エレガント。それでいて味わいのつかみが物足りないわけではない……という、まるで痒いところに手が届くといったようなワインなのです。
しっかりとした果実味や味わいの際立ちは感じつつ、極端に主張しすぎずに口の中に留まり、上品な魅惑を持たせながら少しずつ引いていく。歌舞伎でいえば、“女形のジゴンダス”と言えます。
グルナッシュ、シラー、ムールヴェドル。この3種類のブドウの粒の出来上がりの良さと、恵まれた微小気候により産まれたこのワインは、ドメーヌ・ド・カバスの看板商品として、今後も多くの方をうならせていくでしょう。
ドメーヌ・ド・カバス ジゴンダス
【堀澤和弘(ソムリエ)】
大学時代からワインの道を志す事を決意し、卒業論文は「ロマネ・コンティ」をテーマに書き上げる。大学卒業後、青山の伝説のワインバーで修業を積み、その後酒販店で研鑽し渡仏。ロワールにて1年間の栽培・醸造の勉強、1年間のパリでの生活後に帰国。東京のワインショップに店長として6年間勤務後、現在のグラムスリーワイン事業部を担っている。グラムスリーにてワインの輸入を手掛ける事で、ゼロからブドウが出来、ワインとなって口に入るまでのワインの流通の過程すべてを経験。ワインの造り手から消費者までの道のりを知り、いろいろなアプローチにてワインの楽しみ方を訴求し続けている。